4月30日(火)
妻が早起きして朝のワイドショーをみて、声にだしてリアクションしているのを聞くのが好き。
昼ごはんはいつも近くのセブンイレブンなのだけど、なんとなく近くの串鳥のランチに行ってみた。串鳥知ってる?串鳥。ゴールデンウィークでみんな働いていないからか意外と空いていた。初めてだから比較材料がないのだが。メニューは揚げ物の定食しかなくて、今日の夕食は昨日の唐揚げの残りとわかっていたから選択肢が狭まる。
5月1日(水)
今日から旅行。早起きし、やや寝不足ゆえイライラしながら支度する。
飛行機で小さい男の子がお父さんに「あのさぁあのさぁ」と話しかけている。あのさあっていつどうやって覚えるんだろう。
中部国際空港に着いてお昼ご飯を食べる店を探す。ひつまぶしはどこかで食べたいと思っていたものの、空港の店は結構高い気がしてひとまず回避して矢場とんを選択。味噌カツ、別に好きではないのだけど浮かれた名古屋っぽいものが食べたい気持ちで入店。大勢並んでいたのにオペレーションが完璧で、あっという間に案内された。久しぶりの矢場とんはとても美味しい。チーズソースもくどくなくておいしい。記憶の1.5倍くらい美味しくて、妻と喜ぶ。これぞ旅行だという感じがする。あと、こういう時に妻と意見が一致するととても嬉しい。
ミュースカイで名古屋市内へ。小沢健二の『ぶぎ・ばく・べいびー』を繰り返し聴く。聴けば聴くほど良い曲に思えてくる。
伏見駅のランプライトブックスホテルにチェックインして、少しのんびりしてから大須商店街に繰り出す。少し雨が降ってくる。ところで、今回の旅行にあたって、Twitterで「名古屋でいくべきところ」を募って、かなり参考にさせてもらった。みな優しいし、良い感じのところを紹介してくれそうで、とてもためになる。
小沢健二のライブのために国際会議場センチュリーホールへ向かう。旅先では土地勘がなければないほど歩ける。霧雨にあたりながらずんずん進む。街の景色をみて指を指して何か話したりしながら。開演時間にも迫ってきたので、途中でタクシーを呼ぶ。おじいちゃん運転手がニコニコたくさん話しかけてきて、流れで「札幌からきたんです」というと、大層驚かれる。そんなに驚かれるとこちらがもっと驚く。会場の敷地内に入ると、窓の外におれの実兄を発見して運転手さんがさらに驚く。妻が兄を見つけたことに高揚して、タクシーを降りてすぐに駆け寄ったはいいものの、その後の会話が続かなかったようで、ただニコニコして無言で戻ってくる。3人で、ライブのお客さん全員に配られるという“秘密道具”の引き換えに行く。中に入っていたネクタイはランダムで柄違いのようだったので兄と交換成立。秘密道具は各々組み立てが必要で、不器用ゆえ苦戦した。3人の席はバラバラで助けは求められないので、隣の席のおじさんのやつをチラチラ見ながらなんとか開演に間に合わせる。小沢健二、ライブを観るのは久しぶりで、というかかなり最近は静かに心が離れていたけど、今日は来てよかった。それでもって、夏の“LIFE30周年記念の再現ライブ”はなんとかいきたい。やっぱりLIFEこそおれの小沢健二なのです。終演後に兄と妻と合流して矢場町の味仙に行く。少し並んでいたけど全然待てる。三人で好きなものを目一杯食べ、よく飲み、よく喋る。何を話したかは忘れた。そういえばこの3人で行動するのは初めてかもしれない。特に違和感はなかった。ニンニクチャーハンが臭くて美味しい。すすむすすむハイボール。0時過ぎに店を出てホテルまで歩く。兄が泊まるウェルビー(パンサー向井のラジオで名前だけは知っている)を通り過ぎて、テレビ塔を見に行く。途中でビールを買って飲みながら歩く。妻に一生懸命何かを説明する厄介な兄をiPhone15 Pro Maxのシネマティックモードで撮しながら歩く。無駄に綺麗な一生見返さない動画が撮れた。ホテルに着いてからのことは記憶がございません。
5月2日(木)
当然のように二人ともめちゃくちゃ体調不良。昨夜のことは考えたくない。予定では朝から覚王山のエリアを散歩するところだったが、結局昼前に出発する。日差しが強くてさらにダメージ。おれは少し回復してきたものの、妻は終始不調で、ランチどころじゃない。せっかく楽しみにしてきたのに、日泰寺をウロウロして少しタイを感じて終了。妻とは解散して昼から別行動をとることになっていたので、ここで解散。東山公園に行って、何人もの方から教えてもらった書店「ON READING」へ。具合が悪いのも忘れてすっかり本気を出して棚に見入ってしまう。少部数発行のものをたくさん抱えてレジへ。Tシャツも買う。袋に包まれているので、店員さんに何度もデザインとサイズを確認してしまう。街の本屋としての佇まいが良すぎてくらくらする。隣のギャラリーで開催中のunpisさんの展示「MY座標/YOU座標」にも迷わず入る。unpisさんはTwitterで相互フォローになっているし、すすきのの新スポットのビジュアルイラストを担当していて以前にも増して親近感を勝手に感じてしまう。
本を買いすぎたので、ホテルに一度置きに行く。一度ベッドに腰掛けるとそのまま外出を拒否してしまいそうな疲労度だけど、まだ絶対にいきたい書店があるので自分を奮い立たせる。金山駅から歩いて10分くらいの沢上商店街の一角にある「TOUTEN BOOK STORE」へ。昨年末ブックカルテで選書を依頼した若い店主さんが営んでいる書店で、選書の素晴らしさに感動して必ずしや訪問したかった。まず、古くて小規模な商店街に急に現れるのが良いし、周りとも馴染んでいで、これこそ最高の街の本屋だと興奮しきりでした。ここでもオリジナルTシャツと店主さんの著書を買い、選書のお礼を伝えることができた。御書印帳もこの店から始めることにして、良い出会いづくしな書店巡りになった。
夕食の予定を決めずにひたすらうろうろして、ホテルから近い、鯖と青魚の店に入る。冷房が効きすぎた店内のカウンターに座り、メニューを吟味する。青魚が大好きなので心躍るメニューばかりだ。生ビールは好きな銘柄じゃなかったので、エビスの瓶ビールを注文する。若い女性店員さんが、わざわざグラスに注いでくれて少し照れ臭くなってしまう。ただ、料理はさほど美味しくなく、早めに退店。ラーメンでこの気持ちをリセットしようと、辺りで評判が良いお店に行くも、これもイマイチでしょんぼりしながらホテルへ。妻は名古屋在住の友達とスペイン料理を食べたあとにパンケーキを食べてまたもや具合が悪くなっていた。
5月3日(金)
頑張って早く起きて名古屋から高速バスに乗る。GWの大渋滞で、予定よりも到着が遅れて腹ペコで目的地の白川郷に到着する。飛騨牛握りだとか、コロッケだとか、観光地らしいものを食べて楽しむ。天気が良くて気持ちがいい。いたるところに小川が流れていて、それを写真におさめる。昨日買った本屋Tシャツも着ていてさらにご機嫌だ。それにしても、白川郷は、村の暮らしの中にお邪魔してる感が満載で、ほかの観光地にはない良さがある。夜の散歩に出たら、街灯がほとんどついていなくて、人もほとんどいない。強制的に静かになって、本当に"喧噪を忘れる"というのはこういうことだと知る。泊っている民宿も温かくて、異世界みたいだ。
5月4日(土)
民宿で朝食をいただき、宿泊客5組で村の伝統楽器を演奏させてもらったり、女将さんの踊りを見せてもらう。見たこともない楽器を鳴らすのが上手くいってちょっとうれしい。食べ終わって、集落を一望できる展望台に向かったが、これが思った以上に過酷な山道で、滑落してしまうのではないかと思った。恐怖と疲労でたどり着いたほうが印象に残っていて、景色は写真にたくさん収めた。白川郷から高山市へバス移動して、ホテルに荷物を預ける。ホテルがいい感じのところで妻と一緒に興奮する。妻が喜ぶ姿をみるとホッとする。旅行のリズムが合わないストレスを与えていたらいやだから。高山はやたらと混んでいて、とても古い町並みをゆっくり楽しめる雰囲気ではない。夕食に飛騨牛の焼き肉屋に入るも、何組も待っている部屋が見事に元気な幼児だらけで、その騒々しさにやられてしまう。GWに出かけるというのはこういうことなのだな。焼肉をおいしくいただき、大きなホテルのお土産売り場でたくさん買い物をする。明日の予定をどうするか考えなくてはならなかったけど、お互いに疲れて消灯。
5月5日(日)
朝早く、電車で名古屋へ帰る。軽い朝食を買おうと駅の売店に入ると、妻が重めの駅弁コーナーを見ていて、なんだか嬉しくなり、飛騨牛弁当みたいながっつりしたやつを買って車内で食べる。なんだかそれがとても楽しかった。名古屋について少しふらふらしてから空港に向かう予定が、ロッカーの空きが全然見つからず、かなり早めに空港へ。フライトオブドリームズの、なんかシアトルの、なんかアメリカンな感じのところでビールを飲む。のんびりコーヒーも飲む。妻に「うれしそうなとき、ほんとうに顔にでるね。わらってる」と言われる。子どものころからずっとそんなことを言われてこなかったけど、30歳すぎて素直になりましたおれ。行きの飛行機で読み始めた『これが生活なのかしらん』を読み終える。帰宅して買ったものを並べて撮影するまでが実家にいたころからの習わしで、今もそれを継続している。面倒くさいけど、後で見ると楽しい。やっぱり自宅が一番いい。
5月6日(月・祝日)
留守中にぐんぐん伸びた畑のアスパラを初収穫して食べる。めっちゃおいしい。フクヤマが賃貸の駐車場に置いたプランターで育てたやつを移植したやつが3年目にして収穫できた。明日、自分がいつもの職場にいることが想像できない。
5月7日(火)
自宅が一番いいとか思ったのもつかの間、もう旅行がしたくなっている。こてこての観光がしたい。白川郷、最高だったな。職場でお土産を配るタイミングとかその時になんて言うかとか、それを考えるだけで先に疲労している。社会に放たれるのが向いていない。
とても疲れて帰宅。キムチとチーズとウインナーなどを春巻きの皮でくるんで揚げている。うまいうまい。
5月8日(水)
仕事で、自分も少し関わったというか、色々あって最後のシュートだけ決めた案件が、オウンゴールだったみたいな最悪なことが起きた。やってられねえ。悔しい。
5月10日(金)
4日しか労働していないのにやたらと疲れた。妻は職場の飲み会なので久しぶりに家に一人。水曜日のダウンタウンのみんなの説をみて一人でゲラゲラ笑う。説のタイトルだけで笑えるのが多くていい。一人で酔っ払って寝た。
5月11日(土)
元能年玲奈の俳優のんが何かのインタビューで「イケてる20代だった」と言っていて勝手にうれしい。あんたずっとイケてるよ。Twitterを見ていたら「母になってはじめての母の日」みたいなやつが流れてきて、目を潤ませてしまう。今月誕生日の妻に、AppleWatchをあげた。ランニングを始めたからリクエストだった。喜んで設定していてかわいい。我が家の誕生日プレゼントは当日まで待たずにあげてしまう習性がある。
夜、丈夫な妻が苦しそうにしてトイレに駆け込んでいる。
5月12日(日)
朝から下痢と嘔吐を繰り返す妻。おれは花粉症で苦しくて最悪。ネットスーパーで風邪っぴき食べ物セットを見繕って買う。少しでも外気を浴びると苦しい。妻は発熱した。
5月13日(月)
おれも発熱して二人で仕事を休む。なんなんだ。妻が職場に電話すると、どうやら金曜の飲み会参加者が軒並み体調を崩しているようで、ノロっぽい感じ。ではおれはなんなのか。花粉で発熱?もうなんでもいいけど、大人になって体調が万全な日が一日もないな。ずっと観たかった映画『Winny』を観た。渡辺いっけいが好きです。
発熱で頭がおかしくなったのか、配信アプリのポコチャを登録して横になりながら見始める。虚無。
5月14日(火)
妻は元気になり、おれは花粉に苦しみながらも熱は下がったので出勤。
5月15日(水)
トリプルファイヤーの新譜はいつでるんだっけか。
5月16日(木)
仕事終わりに妻と外食して、気分がよくなってコナンの映画を見にいく。函館でコナンたちが暴れていた。まじっく快斗が好きだったので、ラストにまんまと興奮してしまう。みんなが好きなラブコメ部分はもう心底どうでもいいと思ってしまっているので、大阪の二人の最後のシーンも死んだ顔で見ていた。隣に座っていたギャルが応援上映並みに終始うるさくて、最後はaikoと一緒に歌っていた。
5月17日(金)
小沢健二LIFE再現ライブ@日本武道館のチケットが当選している。うれしい。また遊ぶ予定ができてしまった。勉強せねば。
5月18日(土)
早朝4時ころ、外で流れている爆音のサカナクションで目を覚ます。なぜ閑静な住宅街の早朝にサカナクションが…と思い窓から外を見ると、お隣さんの庭に若者が二人座っておしゃべりしている。「なんか面白いことやりたいよね~」と、実体のない何かを企てようとしている。とりあえず家の中で考えてほしい。
空気階段の単独公演『ひかり』を観に行く。これまでで一番よかった。笑いの量が多くて幸せだった。ご機嫌で帰って、妻を誘ってカラオケにいく。泰葉の『フライディチャイナタウン』を初めてうたった。
5月23日(木)
毎朝出勤前に勉強しているマクドナルドでいつも隣の席にいるおじさん、うつむいてホットコーヒーを一杯飲んですぐに出る。どんな生活を送っているのかな。
5月25日(土)
朝から妻とピラティスの体験会に参加する。初ピラは楽しかった。その運動をチャラにするように、ランチにパンケーキを食べた。その後、地上22階のスパに行ってのんびりして、夕食にフレンチへ。去年の誕生日は店選びに失敗したのだけど、今回は大喜びで安心した。
5月26日(日)
おれの両親も妻の誕生日を祝いたいとのことでランチへ。その前にチューリップ園みたいなところへ行く。期待していなかったけどたくさんの種類のチューリップに感心しきりだった。
5月28日(火)
子どものころに意味もなくよく行っていた地元の西友とか、ゲームソフトを眺めた電気屋さんとか、あらゆる作品を巻き戻して返却したレンタルショップのにおい、間取りみたいなものが、かなり高い解像度で夢に出てきて怖かった。大事な記憶だけど、急に一気に現れたら怖い。なんだったんだ。
6月1日(土)
映画館で『青春18×2』を観る。8月に台北に行くのでわくわくしたけど、後半が完全に蛇足に感じてしまった。清原果耶さんは美しいです。
カネコアヤノのライブハウスツアーへ。バンドメンバーと音の変遷についていけなくなっていた時期もあったので、あまり期待しないで行ったら見事に返り討ちにあってしまう。過去最高だったかもしれない。カネコアヤノが笑っているとうれしいし、怒っていても楽しい。興奮して妻とそのまま飲みに行く。
6月3日(月)
仕事終わりに一人で映画『からかい上手の高木さん』を観る。原作が好きで、今泉力哉がドラマと映画を監督して、すべてが最高だった。ドラマも映画も俳優の魅力が溢れていて、幸せな気持ちになる。だけど、終わって明かりが点いたあと、男子高校生の集団が「まじつまんなかった!なにこれやば!!」と口々に不満をあらわにしながら席を立って行った。そうか、君らにはまだ早かったかななどと思いながらその背中を見送る。
6月4日(火)
薬を飲んでいても眠い。ナルコレプシー、厄介な病気だ。
6月7日(金)
仕事終わりに妻と『ミッシング』を観る。良さが全然わからず疲弊して帰路につく。映画の内容から、我が家の子どもの話に。辛い。うまくいかない。
6月10日(月)
月曜から妻を誘って外で飲んで、固いプリンをたべて、家でスラムダンクを観る。あの大ヒット作のやつ。妻は原作も何も知らないので、途中で登場人物の関係性などを尋ねてくるが、おれも全然知らない。ややこしいアンチジャンプっ子だったので。
6月11日(火)
『遺国日記』を妻と観る。お互いを理解できない人間同士が、それでも尊重し合う物語。今年はなんというか呼吸ができる邦画がたくさん出会えているように思う。
6月12日(水)
ちょっと裏のミニ菜園に水をやりにいく妻に「気を付けてね」というと、「ほんとに毎回言うねそれ」とややあきれた口調で言われて「いや、これを言うと事故率が下がるらしいという統計が…」というやり取りを、出会ってからなんど繰り返していることか。