2024.02.27(火)
浜松町のホテルを出て下北沢へ行く。
久しぶりに降り立つ下北沢にウキウキした。お気に入りの映画『街の上で』の舞台なので、ちょっとした聖地巡礼気分だ。何かの聖地巡礼ってしたことないかもなぁと思いながら歩いていたけど、昔モヤさまのロケ地巡りをしたことがあった。それは聖地巡礼とは違うのか。わからん。
自分の中で下北沢っぽいと思っている、本多劇場、ヴィレバン、珉亭、カレーの店・八月をぶらぶらして、目当てだったBONUS TRACKへ向かう。保育園があって、公園で元気に子どもが遊んでいる声がして良い。
珉亭もカレーの店・八月も臨時休業だったから、BONUS TRACKの中のカレー屋さんに入ってスリランカカレーを食べる。店員のお姉さんとお兄さんの会話が可笑しく、心地よい。ビールを一本空ける。
隣の本屋B&Bは、独立系書店の総本山みたいだなと勝手に思う。素敵で楽しいけど、少しとっつきにくいというか、そのおしゃれな雰囲気に勝手に圧倒されてしまう。タブレットで店内の絵を描いてるお姉さんがいて、素敵だったからほかにも描いてるのかとかSNSで見られるのかとか聞きたかったけどおれには無理だ。旅先だったらもっと大胆になってくれても良いのに。
本命は同じ施設内にある日記屋「月日」で、30分くらい棚を眺める。手にとってパラパラ吟味して、6冊とお店のトートバッグを買う。「札幌から来たんです。前からずっと来たくて」の一言がいえず、普段より少し愛想が良いくらいの表情をするのが精一杯で、ほんとにおれの奴って、やれやれだ。
強風で凍えそうになりながら、月日で買った代田ブランドを飲みながら駅に戻る。
羽田に着いて、妻と職場にお土産を買う。旅行者でも出張サラリーマンでも、袋にいっぱいのお土産を持っている姿はいつみても愛しく感じる。
買い物を終えるとドッと疲れが襲うも、意地でゲート内の立ち食い寿司に行っておまかせ5貫をビールで流す。寿司はいつでも優しい。
機内サービスで飲み物を手渡してもらうとき、組んでいた脚をいったんくずす、みたいな小さいことを死ぬまで大事にしたい。
2月28日(水)
風呂の時計が13分進んでいる。この前まで10分だと思っていたのにいつのまにかさらに進んでいる。
シャワーを浴びながら柴田聡子の新譜を聴く。まだあまりピンとこないし、多分自分の中で今までを越えてこない気がする。
空気階段の踊り場を聴きながら、普段より少し早く出勤する。東京にイヤホンを忘れて行ったから昨日に聴けずに一日遅れ。オープニングのもぐらのフィリピン話が面白い。
2月29日(木)
ピエール中野はイヤホンを作ってないで配偶者をどうにかしてくれ。表現者じゃなくて経営者、プロデューサーとしての仕事をまっとうするようにしてほしい。若い才能と未来を預かっているのだから。
通勤。夜中に降ったふわふわの雪がツルツルだった路面の滑り止めになっている。
夕方、野球に全く興味がなさそうな上司が「大谷翔平結婚した」と呟く。驚いてスマホを見ると妻からもその報せが届いていて笑う。結婚報告の文に「日本人女性と」と書いてあって良いと思った。意図はないかもしれないけど、性別をあえて書いているのがよい。日本は法的に同性婚できないけど、彼はアメリカ在住なので。
コロナ下で会っていなかった高校の先輩と久しぶりに会う。タイ料理でたくさん喋った。サニーデイサービス のこと、小沢健二からちょっと離れているけど5月のツアーには行くこと、映画のこと。マウンティングがなくて安心する。
先輩と一軒で分かれて、一人で立ち飲み屋へ。隣にいた年上の女性二人とその隣の20歳の旅行大学生男子と盛り上がって終電を逃す。久々のタクシー帰りがまさか知らない人とのお酒によってもたらされるなんて。
3月1日(金)
二日酔い。全く元気が出ないまま金曜を乗り越える。
寝る前の日課となりつつある、妻の脚のマッサージ30分。いつもは映画を観ながらやるけど、今日は愚痴を聞きながら施す。妻、にこにこになったあと、見事に寝る。
眠れないからラジオの続きを聴く。『空気階段の踊り場』昔ほど面白くなくなってきたけど、久しぶり心が踊る。もぐらのフィリピン旅行の話がすごい。記憶力どうなってるんだ。
3月2日(土)
『ドキュメント72時間』札幌 雪道を走る灯油配達車の回を観ながらミスドのドーナツをかじる。ニコニコの若い配達員さんがかわいい。
「なんとか自分で生きていくしかないんで」
「不便な時代に生まれたんでね、いつも満足してますよ」
「なんの後悔もありません。いつ人間をやめても大丈夫です」
「やっぱり人間って弱いべや」
「なんか、さみしいっていうか」
「少しでも幸せだったらいいよ」
「なんか良い事あるべや そういう感じです 釣りしてぇな」
昼過ぎ、勉強しようと椅子に座るもスマホが手放せない。弱い。ネットでオーダーしていたスーツが2着届く。もう少し落ち着いたスーツを作ろうと思ったのに、いつのまにか細めでカーキの生地を選んでいた。フォーマルな場に着ていけるスーツがない。
夕方、柴田聡子の旧譜を聴きながらシャワーを浴びる
。新譜がすごく褒められているけどまだ心に入ってこない。
シャワーから上がってベッドでゴロゴロ。洗面所から妻がかける大森靖子のインスタライブみたいなのが聞こえてくるけど、ほぼ何言ってるか分からん(内容的に)。
思い立って二人でよく行く焼肉屋さんへ。寒かったし、なぜか美味しくなく感じる。おれの発案でカラオケに行く。岡村靖幸と小沢健二を誇張しながらふざけて歌う。ふざけた方が上手に歌えることが分かる。藤井風の『花』を初めて歌ったけど楽しい。あのドラマ好きだった。
3月3日(日)
「昼寝したいからそばにいて」と言われて、布団に包まる妻の隣で下北沢の日記屋さんで買った日記本を読む。お腹に乗せられた妻の手がポカポカで気持ち良くて、一緒に寝てしまう。
3月4日(月)
あまり満足感のない土日を過ごしてしまったことを悔やむ月曜の朝。
平日に、時間があればこれをやりたいなどと考えていたことは、休日に時間ができても大抵自分が動いてくれない。あるあるですか。
先週から乾いた咳が続いていて、なんか嫌。
夜、妻に「人に何かしてあげたいと思える唯一の人間」と言われ、喜ぶ。喜びがあふれてすぐ顔に出る。
3月5日(火)
妻が好きなZOCの巫まろちゃんがアイドルを辞めちゃうから、来週の生誕祭のチケットをなんとしても確保したいとのこと。即完したけど妻がちゃんと買えた。おれも嬉しい。推しは推せる時に推せというのは本当だ。こんな時だからよく響く教訓。推しがいるっていうのは羨ましい。
3月6日(水)
持ち株がストップ高になる。久しぶりだ。
3月7日(木)
Twitterで流れてきた「ダイヤモンドの功罪」という少年野球の漫画が面白くて電子で買う。機微が上手く描かれている作品はどんなジャンルでも面白い。
3月8日(金)
久しぶりに『おぎやはぎのメガネびいき』を聴きながら出勤。相変わらずひどくて安心する。ダイナマイトエクスタシーとかヤレる総選挙とか、さすがにもうやめたのかな。
昼、鳥山明の訃報に呆然とする。妻に言ったらそもそもおれが好きだったことを知らず、あまりピンときてない様子。周りから聞こえる昼休みの雑談レベルの訃報の話、今は耳を塞ぎたい。気持ちをスマホで書き出す。
夜、前の職場の先輩後輩と3人で飲む。素敵な良いお店だった。楽しかったけどもう少し飲みたい気分で別れてしまう。こういう時、「もう一軒いきましょう!」と言える日とそうでない日がある。何が違うんだ。
最寄り駅で妻と待ち合わせて中華を食べる。明らかに食べ過ぎだ。店内ではドラゴンボールの主題歌が続けて流れていた。書きなぐった自分とドラゴンボールの思い出をTwitterに投稿する。文がめちゃくちゃだがそんなことはよい。
寝る直前にTARAKOさんの訃報に触れ、受け止められないまま眠る。
3月9日(土)
やっぱりTARAKOさんは亡くなっていた。鳥山明といい、自分の子ども時代って本当に終わってるんだなと、当たり前のことを思う。
なんとなく尻が痛い。もしやと思い触ってみるとイボ痔らしきものが。生まれて初めてのイボ痔。恥ずかしくて痛い。痔にはボラギノール?動くのがいやでデリバリーのサービスでボラギノールを配達を頼む。
明日映画と焼肉のデートに行こうと誘い、約束を取り付けて喜んでいたら「遠距離恋愛じゃあるまいし…」と苦笑される。いいじゃん。
3月10日(日)
昼過ぎから一人で図書館に行って勉強。前と同じ人がまたセブンイレブンのミックスオレを飲んでいる。
待ち合わせて妻と映画。『夜明けのすべて』ちゃんと間に合ってよかった。優しくて素敵な映画だった。妻も気に入っていて嬉しい。そのまま焼肉へ。レモンサワーが卓上のサーバーから出るお店で酔っ払う。楽しいね楽しいね美味しいねと言って食べる飲む。